鋭い着眼で感心しています。まさしく排ガス対策ですがH-D技術陣のジレンマが手に取る様に現れています。
'82以降の最終シャベルは排ガス規制の解決出来ない壁が立ちはだかり次期モデルEVOが発表直前だった為に時間稼ぎとしてなりふり構わず規制値内に押さえ込むしか無かった状況でした。
圧縮を下げバルブsprを弱めて無鉛シ−トリングとの相性を保持、キャブは薄い混合気に絞りマフラ−は詰め物を増加させ相当なデチュ−ンをしました。
それ迄のE/g仕様は濃いガスに強いスパ−クでパワ−を出す考えでしたから180度の方針転換でした。当然ながら不足した様々なファクタ−を排ガス用フルトラIGでかろうじてアイドリングから加速出来る設定で対処したのですがスロットルを急に閉じた際のスト−ルが問題でした。
その対策として燃焼室内に飛び出た特殊な形状のプラグに頼った次第です。
着火燃焼スピ−ドを高めてアイドリングの安定化を計ったものです。
苦し紛れの排ガス対策でしたが1,2年クリヤ−すれば次期EVOで解放されるのが解っていた設計陣が置かれた悪夢でしょう。

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