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ご多忙中に恐れ入ります．Hot Bike Japan創刊の頃からSK様とOBのファンです．HBJ創刊初期の「Blue Printing」を初めて読んだ時の感動は今も忘れず，SK様のBP掲載号は今も保管しています．
今回はリチウムイオン(LiFe)バッテリーに関してご教示お願いします．過去のJM Tech Talkは検索して拝読しました．以下で質問する充電システムは，車輛のバッテリー充電システム(オルタネーター・レギュレター/レクチファイアー)の事で，AC100Vからのバッテリー充電器ではございません．
車輌は1982 Shovel FXSで電装系は無改造です．乗る頻度が少ないため，これまで使用した純正やDekaなどAGM鉛バッテリーの多数が短命に終わりました．対策としてLiFeバッテリーSHORAI LFX27を導入して2年ほど使ってきました．始動時は冬季でもセルモーター回りなど全く電圧低下を感じない快調で満足していたのですが，先日の走行中に突然のエンジンストップ→バッテリーから異音と強烈な悪臭→大量白煙＆破裂を経験しました．まるで発煙筒を焚いたような白煙と強烈な悪臭には驚愕しました．ガレージ帰還後にバッテリーカバーを外して露出したSHORAIは見るも無惨な姿です．エンジンストップが起こる前の症状から反省するに，先にレギュレターが死んだことで過充電となり，今回のバッテリー破裂に至ったのではないかと考え，これからテスターとバッテリーチェッカーで調べる予定ですが，今後に使用するバッテリーを如何しようか(鉛に戻すか，LiFe再挑戦するか)悩んでいます．
SHORAIほかH-D対応を謳うLiFeバッテリー販売メーカーが複数ありますが，レギュレターなど充電システムのLiFe用アップデート(?)の説明はなく，特別な対応品も無いようですし，H-D純正LiFeバッテリーも2004年以降モデル用しか出ていないことを考えると，80’s～90’sのShovelやEvo.にLiFeバッテリー搭載は無理(リスク)があるでしょうか？SK様やKO様ほか先輩方のご意見を伺いたく，ご教示お願いします．
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以前は、LIFEなのかLIPOなのか区別が曖昧だったリチウムイオン電池も、今はパワーのLIPOよりLIFEの安全度の方を優先するという理由もあってLIFEに落ち着いてきたようですね。
さてさて自分も４１年の方はSHORAIの１８アンペアのもの。６７年のアーリーはセルを使うということもあって３６Aの方を使っておりますが、両方ともにもう４年目くらいですが元気です。
特にアーリーの方は、自車のバッテリーの搭載スペースがエボスポサイズということもあり、１０年前は定評のあった純正シールドバッテリーでも少しサイズの小さいエボスポ用を使っていたこともあったのか？頻繁に電圧低下でセルが回らなくなるということがありました。
ということもあってSHORAI の中でもいちばん高容量の３６Aのものを選んだ次第です。４１年の方は４年くらい前に交換する前もSHORAIで、そっちの方は５年位使ってまだ現役だったのですが念の為に交換した感じで、そちらの古い方は購入後１０年弱経っていますが今も自宅でスペアとして取ってあり、今も色々別のことになんの問題もなく使えておりますすし、アーリーの方も全く問題なく４年間以上使っておりますのでLIFEが使えないということはないとは思いますが、両方の車両共にオルタネーターでなくジェネレーター発電なので充電能力がオルタネーターに対して大分低いので＝レギュレーターに対しての負担が少なく優しいということもあるかとは思います。
また自分は、別の趣味のラジコンカーの方のレース用の充電器を使って、一度強制的に放電させてまた充電してバッテリーの機能をいつも最適状態に保つバッテリーマネージメント機能的なのを年に数回ですがトラブル予防的な意味も考えて、そのSHIRAIバッテリーにも使っていますので、そちらの方も効果があるのかもしれません。メーカーの説明では急速充電ということであれば容量が１８Aのものであれば１８Aで充電しても大丈夫だとは謳っておりますが、やはりそれをずっと続けるのはバッテリーにもレギュレーターにもかなり負担がかかる事であると思いますので、できれば高容量のバッテリーのほうがレギュレーターにも優しいのではないのでしょうか？
１００VのLIFE専用充電器であれば、全てのセルの状態を個別に監視して、そのセルに合った充電法で充電してくれるということもありますが、車両に着いているレギュレーターからではそういうことはできないので、充電流量の高いオルタネーターということであればできるだけ昼間もライトを点けて乗るとかETCの電源も取るとかの消費電力を増やす方向に考えて、自車の充電と放電のバランスのいいところを見つけることでトラブルは避けられると思います。
まあ言うは易しで、それが一番難しいところなのではありますが。僕の素人的なアイデアですが、圧倒的に充電流量の高いオルタネーターが着いている現行の車両でも対応する純正LIFEが出てるということは、その車両用のレギュレーターをうまく流用できれば、シャベル程度の充電流量のオルターネーターなんて簡単に一番問題なくトラブル解消が出来そうですが、今の全てが車両コンピューター／ICUの一点制御にもなっていて、そのレギュレーターが使えないなんと事もあるかもしれないのでリサーチが必要で、でも単にレギュレーター単品で使えるものがあればそれを使うことで安定するという結果が出せるでしょうね。
例えばBMWとか別のバイク用のもので、調子いいレギュレーターがあるかもしれません。また今、SKさんが今乗りまくっているシャベルのローライダーにリチウムイオンのバッテリーを使っていたような気がするので、SKさんのご意見もお伺いしましょう。
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多大なご支持頂き有難うございます。全国からも個人的に共感されておられる方々のメールがいまだに届いてスキルの開放を続ける後押しになっている次第です。
リチウムBに関しては電力立ち上がりの速さとクランキング能力の高さが圧倒的に優れてるのは誰しも実感する所ですが一方でOB顧客の数人は突然死を経験しています。貴君同様に高速走行中で白煙吹いてストールとも聞いていますが過充電の発熱が原因に間違い無いでしょう。現行HーDは三相オルタネーター式になっているので充電ムラも軽減されてリチウム対応しています。シャベル以前ならば冷却に注意して設置場所に留意するかサブに小型の鉛バッテリーを充電並列回路にするのが望まれます。
私も個人的にシャベルFXSを長年温めてたアイデアで限界に挑み自分を実験台にしています。ビッグボア軽量クランクなのでハイコンプ &ハイカムでも純正Bで充分ですが電熱ウェアに対する容量不足が課題になってます。今後もH R講座にてメカ好きフリーク向けの寄稿を通して失敗そしてその解決策を次の世代に残したいと思っています。今現在はヘッドを再構築してレース用のレッドシフト550カムをストリートで使える仕様にした所フォークがねじれる様になり慌てて強化している最中です。
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SK様，KO様，詳しく丁寧なご説明をいただき，誠に恐縮です．示唆に富むご解説はとても勉強になります．
KO様のLiFe取り扱い説明は合点がいきました．知人にラジコン趣味人がおりまして，ヘリコプターやドローンでLiPoやLiFeの各種リチウムバッテリー扱いに慣れた彼の話では「セルバランスや残量などデリケートな取り扱いを要するLiFeバッテリーを搭載するのに，1980年代の鉛バッテリー用充電システムを使用すること自体がそもそも間違ってないか？」と指摘されました．「100Vの専用充電器でセル個別に監視しながら，セルに合わせた充電でバランスを取るのが適正な使用法」と，KO様と全く同じ助言でした．
ShovelやEvoのオルタネーター・レギュレター充電システムでそんな管理は無理，と思ったので，こちらで質問させていただきました．SK様のお客様にも私が経験したと同じ状況…高速走行中のLiFe白煙からエンジンストール…の経験者がいらっしゃると知り，納得できました．LiFeを販売する各社の広告やネット情報には「リチウムバッテリーで破裂する危険はスマホ等で使われるLiPoの場合であって，バイクや車に適合するLiFeは安全」とばかり流布されて，高速走行中にSHORAI Bが白煙・破裂するなんて想像もせず，想定外の事態に車両炎上だけは勘弁してくれ…と無力に立ち尽くすしかなかった自分が情けなく，極めて稀な経験だったのか？と疑問を感じて，こちらで質問いたしました．
KO様とSK様の御大お二方から助言いただけたのは光栄です．H-Dに合うリチウムバッテリーの安全な取り扱い方法を検討してみます．熱いSpirit溢れたHot Rod講座にはいつも勇気を頂いてます．私などアマチュアではありますが，H-Dフリークとして少しでもお近づき出来ますよう，今後も学びたいと思います．この度はありがとうございました．
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