VOL 11-4 山陰道の雄オーナーズインプレ

今回で2回目のOBでのアップデートとなりました。その経緯も含めてインプレをしたいと思います。かつてS&S製の4-3/4ストローク、3-5/8ボアのエンジンを組んでいましたが、大小の振動がキツく、また振動が硬質で心地よいとは全く言えない代物でした。その後、国内有名店にてクランク加工を実施しましたが、キツい振動はほぼ変わらず、言われてみれば・・・程度でした。

そこでOBにT&Oフライホイール、バランスマスターの組込みを依頼し、川口さんお奨めの4-1/2ストロークエンジンを組んでいただきました。
4-1/2はしっかりとしたパルス感もあり、非常に扱い易く快適でバイクに乗る楽しみを改めて実感しました。
S&Sストローカーとは全く違い、純正shovelの乗り味を増幅させた様なパルス感に驚愕しました。これこそ私の求めたフィーリングで、当時はEキャブにサンダージェットで頻繁にワイドオープンをして加速を楽しんだものです。

4-1/2エンジンが完成した数カ月後、バランスマスターのペリメーター式が発案され非常に興味が湧き、早速組んでもらいたかったのですが、川口さんから組んだ直後のクランクを交換するのは流石にもったいないため、いずれもっと大きな5インチストロークで作ったらどうかとの提案を受けました。

4-1/2はバランスがよく、本当に何の不満も無く大満足でしたが、5インチストローク&ペリメーターが、ず〜っと気になっていましたが、今回ついに我慢出来なくなり、5インチストローク&ペリメーターに踏み切りました。

まずは103ci+バランスマスター+HSR48の乗り味ですが、以前のテストインプレにありました様にアイドリング時に、船のような大きな鼓動感が身体に伝わってきます。
またマフラーのサイレンサーを鉄製に変えたこともあり、ドロンドロンとV8の様な排気音でアドレナリンが湧いてきます。
圧縮比等のエンジン仕様にもよるでしょうが、私の理想とする乗り味です。
バイクが帰って来てから、まだ2000km程度しか乗っていないため、3500回転程度しか回していませんが
私が想い描いていた乗り味そのものです。
アクセルをオープンすれば削岩機から不快な微振動を取り除いたようなズダダダッ〜と、正に豪快な加速が味わえます。
キャブをHSRに変更したこと、合わせてスプロケットの丁数変更等もありますが、4-1/2ストローカーより明らかなトルク・パワーを体感できます。
あとは回転を上げていってもドラムビートのようなパルス感がずっと続きます。

プライマリーの前後スプロケットに組んでもらったバランスマスターの効果も素晴らしく足に伝わる微振動が激減し、快適さの要因になっています。バイクを降りた後の足の痺れが無くなりました。が、やはり103ciの振動は大きく、また強大なトルクは体感では心地よいのですが部品がどんどん飛んでいきます。
プライマリーエンジン側スプロケットのバランスマスターも高速道路で脱落し行方不明です。もちろん納車時には規定トルク+αで締めていただいていたのですが、更なる対策が必要なようです。
マフラー(スーパートラップ)のインナーコアも吹っ飛んでいきました。部品は注文してありますが、現在直管です・・・また、スイングアームもエキセントリック式ですが締め付けボルトがなくなり、緩んでしまったためにホイールが斜めになっていた事もあります。以前の4-1/2ストローカーでは緩まなかった箇所がどんどん緩んでいきます。
正に驚愕のトルクです。各部にロックタイトは欠かせません。

103ci+HSR48+5速の燃費についてですが、信号の無い下道で18km/1L、高速道路21km/hというところで、純正とほぼ変わらない燃費の良さに驚いています。アクセルをガバガバ開けて頻繁に加速ポンプを効かせる様な乗り方はしていませんが、以前のEキャブ+サンダージェットよりも遥かに燃費が良く助かります。油温に関しても心配でしたが、電動冷却ファン、AERオイルクーラー、ピストンクーラージェット、冷却フィン付オイルフィルターの複合効果で、まだ春ではありますが今の所完全に安定しています。

エンジンに関しては大満足していますので、今後は塗装も含め細部の調整・修正等をし、一生乗り続けていきたいと思っています。最後に、私は今までに修理ではないアップデートの為のクランクの交換を4回しておりますが、やっとshovelに抱いていたイメージと合致しました。どのようなイメージかは当然各人によって違うとは思いますが、ストローカーを組む人は、ただ速度アップだけではなく、他のバイクでは味わえない強烈なパルス感を増幅させることを望んでいると思います。しかし、それがS&S製であったり、また振動を制御する機構をもたない物であったらイメージとはかけ離れた物になります。合わせて油温・油圧まで考える必要があり、それらを活かすための車体のアップデートも必要です。上記全て出来るショップはそうそうありません。このインプレを読んでもらっている方で、ストローカーのサイズに迷っている方がいらっしゃいましたら、OBによる5インチストロークをお奨めします。正にトルクモンスターです。

筆舌に尽くし難き山あり谷の如くシャベル一筋の挑戦の果てに巡り逢ったOBギャング(仲間)が走る楽しさを訴えます。国を守る最前線の自衛官激務の中、情熱を失う事無く前進続けてます。
熱き心に敬礼!

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です